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Chichen-Itza (チチェン・イツァ) [メキシコ]

Chichen-Itza
チチェン・イツァ

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MAY 8 to 15, 2001

チチェン・イツァ(Chichen-Itza)はユカタン半島のほぼ中央部の密林の中に存在するマヤ文明では最大級の都市遺跡群.カスティージョ(El Castillo)と呼ばれる美しい石造りのピラミッドは一見の価値あり.登頂することも可能.

チチェン・イツァへの行き方
主な見どころ
旅行記
チチェン・イツァへの行き方
チチェン・イツァはカンクン(Cancun)からメリダ(Merida)の方へ116km向かったところにある.ホテルゾーンからは適当なツアーに参加して行くのが簡単.カンクンからのツアーは多数出ており値段はまちまちだ.インターネットで事前に調べた際にはUS$50-70くらいだったのだが,実際にエージェントで表示されている値段はずっと安い.US$30台のものもある.ただしこれは英語・スペイン語のツアーの場合.日本語ガイド付きのツアーはかなり割高のようだ.

主な見どころ
チチェン・イツァは旧チチェンと新チチェンの2つの区域からなる.有名なピラミッド(カスティージョ)や球戯場があるのは新チチェンの方である.

旅行記
ツアーチケット購入
滞在していたホテル(Krystal Cancun)から歩いて5分ほどのところにForum By the Seaというショッピングモールがある.超有名なHardRock Cafeなども入っておりホテルゾーンでも人気の高い場所のひとつだ.この中にいくつかツアーのエージェントが入っている.行き先ごとに値段を大きく表示しているのでわかり安い.あるエージェントでUS$36というのがあったので,まあ十分安いかな?ということで決めてしまった.往復送迎(行きはForumby the seaから,帰りは滞在先のホテルまで),英語・スペイン語のガイド,昼食,入場料が含まれている.当日は日曜日にあたるため実際には入場料はタダなのだが,ツアー価格には反映されないのが普通のようだ.

余談であるが,イスラ・ムヘーレスで会った某日系ツアー会社のガイドさんの話によると,会社には”なるべく日曜日のツアーを売れ!”と言われるとか.入場料分の差額が全て利益になるので当然と言えば当然だ.どうしても納得がいかない,という人はツアーはやめてメリダ行きのバスを使う,という方法もある.コストは桁違いに安くなる.バスはセントロのターミナルから出ているようだが,事前によく調査することをお勧めする.

この日はデポジットとしてキャッシュでUS$16払い,翌日残りのUS$56をTCとキャッシュで払うことにした.あまり現金の手持ちがなく、またこのエージェントがクレジットカード,TCを受け付けなかったので仕方なしにこうした。

出発
Forumの1階のレストラン前が集合場所.少し早く着いたのでこのレストランで朝食セットを買うことに.コーヒー付きで30ペソ.デッキへ出て海を見ながらクロワッサンを齧っていると集合時間の7:50になった.目的地別にツアーの参加者が列を作っている.ツアー代金の残りを払うのに時間がかかり(長い列ができていた),出発したときには8:30を過ぎていた.

移動
移動時間は2時間半から3時間くらいと聞いていたが,この日は実際に3時間かかった.途中休憩が2回.1回目は高速道路の料金所のトイレで.2回目は土産物屋で.2回目の休憩のときはバスを降りる際におそらくツアー会社を示す意味であろう,ちいさなシールを胸に貼られた.おそらく土産物屋からいくらかのキックバックがツアー会社に入るのであろうと想像した.

現地到着
駐車場を出て階段を登る.入り口でビデオカメラの持込み料30ペソを支払って中へ入る.今日は日曜日なので入場料はタダ(ツアー代に含まれて取られているが…).入り口付近にチチェン・イツァの巨大な模型がある.この模型を前にしてガイドの説明が始まる.

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まず模型で説明

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英語組ガイドのマリオ

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マヤ式計算機の原理を説明中

自分たちが参加したツアーには英語とスペイン語のガイドがひとりづつ付いていた。英語のガイドは名前をマリオといい、スーパーマリオと同じような口髭を生やしている。ここからは英語組とスペイン語組に別れて行動することになる。自分たちはマリオの率いる英語組に参加した。

球戯場(Ballcourt)

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球戯場のゴール

カスティージョと並んで有名なのが球戯場だ。1チーム7人づつの2チームで争われ、勝った方のキャプテンの首は神に捧げられる。なんとも血生ぐさい競技だったようだ。球戯場の壁にはそれを示すレリーフが残っている。首を切り落とされた跡から噴き出した血は7匹のヘビに変わっている。また新たな生贄が捧げられる度に近くの石垣に下の右端の写真のような髑髏のレリーフが彫られていったという。これはツォンパントリ(髑髏の城)と呼ばれている.ところでこの球戯場は音響的にも面白い効果が得られるように設計されている。ガイドが実演してくれたのだが、左右の壁の間で手を叩くとその反響音が正確に7回聞こえるのだ。マヤ人の知識と技術は大したものだったのだと改めて感心する。

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球戯場の壁のレリーフ

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ツォンパントリ(髑髏のレリーフ)

カスティージョの内部へ
生贄の心臓を捧げたというチャックモール像はカスティージョの内部にある。階段のすぐ横に、像が置かれた部屋まで続く通路の入口があり、順番待ちの列ができていた。通路の内部は人がやっと一人通れる程度の幅しかない。採光設備が全く無いため暗く(数ヶ所に電灯はあり)、外に比べれば気温はやや低いものの、湿度がもの凄く高い。かなり圧迫感があるので閉所恐怖症の人には辛いのではないかと思う。古代のマヤ人たちはむしろそのような効果を計算していたのかもしれないが。実際に目にしたチャックモール像とその奥でこちらを眈みつけているジャガーの像にはやはり異様な迫力があった。像は金網で仕切られた部屋の奥にある。ここはフラッシュ撮影が禁止となっているので、赤外線撮影モードのついたビデオカメラなどを使用する方が無難だ。写真の場合はブレないように三脚を用いるべきだが、なにしろ通路が狭いので他の人達へ迷惑になってしまう。

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順番待ちの人たち

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チャックモール(手前)とジャガー(奥)

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通路の様子

カスティージョ登頂
いよいよ今日のハイライト、カスティージョ登頂だ.四角錐の形をしたこの建物の4つの側面にはそれぞれ石造りの階段があるが、修復されて登れるようになっているのは、絵葉書の写真などに写っている2つの面だけ。裏側の階段は崩壊したまま放置されている。階段の段数は91。傾斜はかなり急だが、登るときには下が見えないためあまり恐怖感はない。階段の中央にロープが張ってあり登り降りの際の補助に使えるようになっているが、大勢の人が一本のロープに掴まるのは逆に危険な感じがした。階段の途中で座って休んでいる人も多い.頂上部は意外に狭いので混雑しているときは注意が必要だ.密林の中に点在する遺跡群を眺めて暫しの休憩を取ろう.ところで頂上部には夜間のライトアップ用の照明が埋め込んであり,貴重な遺跡になぜこんなものを…と残念な気持ちになる.しかしこれも観光客を呼び込んで遺跡の維持管理の費用を賄うために必要な事なのだろう.

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この階段を登る

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頂上部は割と狭い

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降りる時の方が恐いかも

 カスティージョについて
カスティージョの階段は91段であるが、この数字には意味がある。4面の階段の段数と頂上の1段を足すと91x4+1=365、つまり1年間の日数となる。また、春分と秋分の日だけ階段にヘビの形の影が落るように設計されいる。さらに壁面の装飾はマヤのカレンダーの月とその日数を表している。多くの古代文明にとってそうであるように、やはりマヤ人にとっても天文学の知識は重要なものであったようだ。

戦士の神殿と千本柱の間(Temples of Warriors and Thousand-Columns)

戦士の神殿は残念ながら立ち入り禁止になっていて登ることはできなかった.神殿の前に千本柱の間が広がっている.ここはかつては市場として使われていたらしい.柱の上には屋根が乗っていたのだという.

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戦士の神殿

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ひと休みする人々

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柱だけが残っている

イッキルのセノーテ(Ikkil)へ
チチェンイツァの見学はとにかく暑さとの戦いだった.湿度は高めなのだが,やはりのどが渇く.バックパックに入れていたミネラルウォーターはお湯と化してしまったが,かまわずがぶがぶ飲んだ.全部の見どころを回りたかったのだが,暑さと疲労のため断念.早めに公園入り口の施設まで戻って休憩をとることにした.

本来このツアーはここで終了,あとはホテルゾーンへ帰るだけのはずなのだが,ほぼ強制的に参加させられる「オプション」がある.それがイッキル(Ikkil)のセノーテ観光だ.チチェンイツァの中にも「聖なるセノーテ」と呼ばれる泉があるが,ここは上から覗くだけだった.しかしイッキルではなんと泉まで降りて中で泳ぐことができる!

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上から覗き込むと…

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ライフジャケットを着けて準備

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水は冷たい

セノーテとは泉という意味だが,伝えられるところによるとマヤ人たちが生贄を投げ込んで神に捧げた場所らしい.人骨や装飾品などが底に沈んでいることが調査によって確かめられたセノーテもある.ここイッキルもたぶん同様なのだろうが,その泉で泳ぐというのはいったいどういう気分…?私たちが行ったときにはちょうど日系のツアーが訪れており,新婚さんらしきカップルが何組もいて,冷たい水の中ではしゃいでいたのが印象的だった.もちろん日本人だけでなく各国から来た観光客も同じように水に飛び込んだりして大騒ぎだった.

ホテルへ戻る
あとはひたすら高速道路を走りホテルゾーンへ.帰りは宿泊先のホテル前まで送迎してもらえる.

 駄洒落に注意!
カンクンのトラベルエージェントやガイドたちの間で広く使われている駄洒落がある。彼らが「チキン・ピツァ(ピザ)」と言ったらそれは「チチェン・イツァ」に掛けた駄洒落だ。笑ってやるもよし,突っ込んでやるもよし,そこはご自由に。ただし「何のことだろう?」と真面目に考えたり問いただしたりするのだけは...野暮というもの.大人のあなたは控えよう。
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